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特集偵察機&観測機

ウェストランド ライサンダー Mk.III (イタレリ 1/48)

  by 老人とプラモ

 ライサンダーは 野戦での友軍の支援(地上攻撃、着弾観測、偵察、連絡など)を想定して開発された機体で運用開始は1938年。WWIIではすでに旧式化していたにも拘わらず、大損害を出しながら1940年のダンケルク撤退作戦の頃まで最前線で働き、以降は国内では払暁・薄暮の沿岸哨戒や連絡機として使われたそうです。
 が、有名なのはフランスレジスタンスの支援任務(要員の送迎、物資の投下、情報連絡)で映画にも度々登場しています。その隠密行動に見込まれたわけは、、、本機は造りは旧式ですが短距離離着陸のために主翼には自動スラット、尾翼は入射角が可変式となっています。その性能は離陸距離 約280mで高度15m とあります(① https://en.wikipedia.org/wiki/Westland_Lysanderを参照しています)。

 ライサンダーは主脚フェアリングに7.7mm機銃が仕込まれているそうですがイタレリの古いキットにはその表現はありません。フェアリングに仕込まれた着陸ライトも凸モールドのラインのみです。穴をあけて透明プラで自作、、、せずにシルバー塗装ですませました。



尾翼については、戦中の実機写真で可変入射角の尾翼であることがわかる写真は不明で、またキットにも表現された痕跡はないので通常の工作です。後席の旋回機銃は①では7.7mm機銃が2挺とありますがキットでは1挺です。



実機は主翼の形も独特です。前端スラットは収納状態でモールドされています。内側が後退しているのは操縦者の視界確保のためか? 



主脚柱の外側に小翼(実機では取り外し可能とのこと)があってその下面に小型爆弾を装備しています。



モーターを仕込んでプロペラを回します。



隠密任務に使われた機体は前面黒塗装だったそうですが逆光にしてその雰囲気を出してみました。



旧い形に最新の知見を忍ばせるイギリスは一筋縄ではいかぬ連中が多いのでしょう。



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