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(Photo) サラディン装甲車

by  コルディッツ
博物館実機写真
 FV601 Saladin は英国のアルヴィス社の開発した6輪の装輪式装甲車で全輪駆動、前の2輪と中央の2輪で操舵しました。
 第二次世界大戦後に英国陸軍は、大戦中の各種各様の装甲車を整理し、一つの共通なシャーシから、目的に合せた装甲車を開発する方向を打ち出し、陸軍で基礎研究を行ない、その研究を基にアルヴィス社が派生型の開発を行ないました。最初に製作されたのはFV603 サラセン装甲兵員輸送車で、1952年に完成しています。
※本稿は、博物館の標示、「世界の戦車」(コスミック出版)、
Wikipedia を参照しました。

 FV603 Saracen 装甲兵員輸送車  (再掲)
 香港海防博物館にて        2005年7月撮影
 イギリス統治下の香港警察で1988年まで運用されていました。


   FV601 Saladin 偵察装甲車
 戦車博物館(ボービントン)にて      2019年9月撮影


   サラディンの試作車は1953年に完成します。大型の全周旋回式砲塔には強力な76.2mm L5A1 砲を装備。粘着榴弾を用いれば、仮想敵のT-54/55やT-62を撃破できると予想されていました。






   以下2枚は2010年7月に撮影しました。


 全長4.93m 全幅2.54m 全高2.39m 重量11.6t 乗員3名
 装甲最大厚32mm 主武装76.2mm砲1門 副武装7.62mm機関銃2挺
 路上最大速度72km/h 路上最大航続距離400km


 王室空軍博物館コスフォードにて      2016年4月撮影
 コスフォードの展示は「冷戦」をテーマにしていたので、
サラディンは冷戦を代表するアイコンなのでしょう。




 1956年に生産が始まり、1972年に中止されるまでに1,177輌が
生産されています。英国以外にオーストラリア、西ドイツ国境
警備隊、インドネシア、ヨルダン、クウェート、オマーン等で
運用されていました。



 高校生の頃、タミヤ35のサラディンが欲しくて、模型屋に行く度に中を覗いていました。当時は76スケールの戦車によるウォーゲームに嵌まり、しかも赤軍指揮官なので、サラディンを買う訳にも行かず、結局逃しました。今更ネットで高額なキットを買う気はありませんが、当時の自分に「買え!」と命令したいです。




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