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特集 英国大戦機

   ショート・スターリングMkⅣ(イタレリ1/72)

by junchan


ランカスター、ハリファックスとともにイギリス四発重爆トリオの一角を占めるスターリング。ナナニイでは1960年代に出たエアフィックスのベテランキットのみでしたが、2014年にイタレリが突如新金型でリリースしました。ただし最初に出たのはグライダー曳航型のMkⅣで、翌年に本命の爆撃型Mk1、そして昨年(2022年)にはMkⅢも発売されています。今回は写真のMkⅣを製作しました。


使用した資料。最も参考になったのが中央下のWingleaderシリーズ。モデラー目線で厳選されたモノグラフで細部写真も充実しており、Mk1/Ⅲ版もあります。そして中央上は雑誌AIRModeller64号~72号で計9回連載された1/48超絶スクラッチビルド!AMは記事単位でサイトからPDF購入(各1ポンド=約185円)できるので印刷・製本して使用。MkⅠの作例ですがこちらも大変役に立ちました。


組み立てとマスキング終了。内部の写真を撮り忘れましたが(汗)、コックピットや脚収納部はエデュアルドのエッチング(MkⅣ用が入手できずMkⅢ用で代用、品番72722&73776)でディテールアップしています。キャノピーマスクもエデュアルド(CX403)です。機体上部の涙滴型ループアンテナはキットの位置よりも前にずらしました。


排気管の三角フィンはキットでは欠けていたり形が不揃いだったりするので一部をプラバンで作り直しました。エンジン上の吸気口はキット付属のエッチングの奥に極細メッシュ(中国のMANWAHモデルMW3133)でグリルを再現しました。


パネルラインやリベットがやや実感に欠けますが特に修正していません。エルロンのヒンジはキット付属のエッチングだと太すぎるのでエデュアルドを使用しました。翼端灯の後部が3本の突起になってますが、Wingleaderによると「MkⅣからそれまでの透明アクリル樹脂がチューブ状に変更となった」と記してあり、写真でも3本確認できるのでプラ棒で再現してみました。これについて言及した資料はWingleaderが最初ではないでしょうか?


サフ吹きの直前になって問題発覚。資料写真を眺めていると、どうもキットのプロペラの形状が実機と違うことに気づきました(写真右上)。AIR Modeller誌の1/48作例記事では「前期型はNeedle Blade(細いタイプ)、後期型はPaddle Blade(幅広タイプ)」となっており、どうやらこれはMkⅠ/Ⅲ用のようです。いろいろ探し回った結果、エアフィックスのランカスター(2013年新金型)のプロペラ2種のうちの幅広タイプ(写真右中)が代用できそうです。ただしピッチが左右逆なのでブレードを切り取ってキットのスピナーに移植し、スピナー中心に真鍮パイプを埋め込みました(写真右下)。本当はブレード根元の形状が実機はもっと太いのですが、これで良しとします。


インベイジョンストライプはキットのデカールだと幅が少し大きいので塗装で再現しました。ただし、今回製作したShootingStars(LK171)は機首の写真しか見つからず、ストライプは他の多くの機体と同様にD-デイ後に黒く塗りつぶされたのかもしれません。この機体は珍しく機首が黒ではないのですが、モノクロ写真では色の判別が難しく、推定でダークアースとしてみました。



上面のダークアースはMrカラー22番に黄色2割、ダークグリーンは361番、下面は92番セミグロスブラックに116番ブラックグレーを少々、退色部は521番テーアシュバルツ(NATOブラック)。後部銃座のブローニング機銃はマスターの金属砲身(AM72-031)に交換しました。

やっぱりイギリス機はいいですね!



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