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(Photo) Avon Sabre

by  コルディッツ
博物館実機写真

 オーストラリアで生産されたジェット戦闘機CAC CA-27の試作機 CA-26は、1953年8月3日に初飛行に成功したので、今年は80周年に当ります。CA-26/CA-27はF-86Fセイバーのエンジンを、英国製のロールス・ロイス エイボン RA-7に転換し、武装も英国製の30mmアデン機関砲2門搭載に変え、エイボン・セイバーとも呼ばれ、オーストラリアのCommonwealth Aircraft Corporation(CAC)で112機生産されました。5個のオーストラリア空軍の飛行隊に配属され、マライ危機(1948年~1960年)に英軍と共に参戦し、ベトナム戦争時期には、米軍の使用するタイ空軍軍基地防衛に派遣されています。エイボン・セイバーは北ベトナム空軍機と空戦する事はありませんでした。その後マレーシア空軍とインドネシア空軍でも運用されます。1971年にオーストラリア空軍を退役し、最後の機体は1982年にインドネシア空軍を退役しています。
※ 本稿は博物館の表示、Wikipoedeiaを参照しました。


   CSC Sabre CA-27 Mk30 A94-910      2023年9月撮影
 オーストラリア国立航空博物館(モーラビアン)にて

  エイボン・エンジンとアデン砲の搭載で、オリジナルの機首と
形ー顔面が異なり、胴体が太ります。F-86Fと比べて見ます。 

 三菱製造 F-86F 82-7865
 聖博物館(麻績村、長野県)にて      2018年7月撮影






   エンジンはエイボンRA-7で、F-86F搭載のGE J47よりも短く、
幅広く、軽く、強力です。資料によって数値が違いがあるので、
参考程度になりますが、RA-7は32.69kN、J47-GE-27は26.3kNです。
 ノースアメリカンの機体にロールス・ロイス エンジンの搭載
とは、ムスタングの歴史を思わせます。しかし残念ながら、歴史
が繰り返される事はありませんでした。  

 Rolls-Royce Avon RA-7  (再掲)    2015年1月撮影
 クラシック・ジェット機博物館(アデレード)にて 


 クラシック・ジェット機博物館は閉館しています。  


   エイボン・セイバーは30mmアデン機関砲2門を装備します。



     エイボン・セイバーのコクピット




   シートの色がグリーンに驚きました。



   Mk30は最初の生産型で22機作られ、次のMk31は20機製作。その
時点でのMk30の残存機は、主翼をMk31の基準に更新します。最後
のMk32は主翼下にパイロンを取付け、69機が生産されました。 



 境界層板を取付けた主翼。ところで主翼のカンガルーですが、
恥ずかしい事に、頭は操縦席方向に向くと思い込んでいました!





CSC Sabre CA-27 Mk32 A94-989      2010年8月撮影
 オーストラリア国立航空博物館(モーラビアン)にて
 前回の拝観時に屋外で撮影しましたが、今回展示エリアには
当該機は見当たらず、残念でした。 




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