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>アメリカ海軍 F-14B 艦上戦闘機 (グレートウォールホビー 1/48)>ニューキット>2023年11月号
アメリカ海軍 F-14B 艦上戦闘機
(グレートウォールホビー 1/48)
by 田口博通 Hiromichi Taguchi
GWHから新金型で発売された1/48 F14Bトムキャットです。既発売の1/72 F-14シリーズのスケールアップ版という範疇をはるかに超え、精密化テンコ盛りであります。
プラモデル史上に残るような なんと43枚のランナーにこれでもかと細分化された果てしない部品点数とエッチング部品、それにVF-103など大西洋艦隊4機分の大判デカール2枚とカラー塗装図が付属した とんでもキットです。
<キットについて>
前評判通り素晴らしい完成度で、きわめて勘合がよく、各部品がピタッと合うのはさすがGWHです。
機首レーダーがエッチングで精密再現されているので、レドームを開にして展示するのもお薦めです。
ランナー数が莫大なため A3見開きのランナー部品図が付属しているのがうれしいです。もしこれがなければ組み立て中の部品探しにかなり苦労したことでしょう。(国内大手某T社にも見習ってほしい点ですね)
一方、組み立て説明書のわかりやすさが今一つで、設定状況による部品選択や細かい部品の取り付け位置が理解しにくい箇所が多いのが難点ではあります。
箱絵
ランナー部品図
デカールは余白もなく、印刷もシャープですが、作例のVF-103機では機首と主翼のモデックスがいずれもオーバースケールで20%程度大きく感じます。
デカール
詳しいニューキットレビュー製作記事は ただいま発売中の月刊航空情報2023年12月号に掲載されていますので、書店でお手にとっていただければ幸いです。
月刊航空情報は残念ながら本号で休刊となってしまいます。
筆者も2017年から航空情報誌のニューキット欄を隔月で担当させていただき、計39機紹介させていただきました。
創刊1951年という歴史のある航空雑誌で休刊になるのは大変残念で惜しまれます。
航空情報 2023年12月号 (最終号)
組み立ての注意点
コクピットは精密に再現されており、シートにはシートベルト部品も付属しています。
射出座席にはプラ製のシートベルト部品も付属しています。
エアブレーキの仕切り板がエッチングで付属しており、精密感を盛り上げます。エアブレーキは開にして展示するのもお薦めです。
機首部品と胴体間に隙間が出来てしまい、後でパテで埋めました。
インテークダクト内の仕切り板が開閉状態の選択ができますが、説明書がわかりづらく、要注意です。
また、主翼は差し込み式となっていて製作が楽です。
この主翼は格納および展開の選択、翼上スポイラー開閉、後縁フラップと前縁スラットがフルダウン可能と見せ場満開です。
それだけに、それらの状態選択と胴体エアバック部品の膨らみ状態組み合わせや、エンジンノズルの組み合わせに矛盾が出ないように注意が必要です。
また、前脚も通常姿勢の部品以外に、空母発艦時の前脚オレオが縮んだ前脚部品も付属しており、機首がグッと沈み込みカタパルトにタイダウンされた状態を手軽に再現できるのも楽しいメーカーさんの配慮です。
武装部品はミサイル、増槽など豊富に付属しているので、ミサイル満載状態で楽しんでみました。
塗装
カラー図が付属しているのでそれを参考にするとよいでしょう。
塗装はVFA-103ジョリーロジャースとしてみました。元々はスラッガーズ(強打者)というニックネームでしたが、1995年10月1日に解隊されたVF-84からニックネームとスカル&クロスボーンのマーキングを引き継いだ飛行隊です。機首と主翼のモデックスがいずれもオーバースケールで20%程度大きく感じますがそのまま貼ってあります。逆にエアインテーク上部の「滑り止め」はデカールが小さく、マスキングして手書きしてあります。
完成
部品点数が非常に多いため、完成までは根気と辛抱を要しますが、スタイルも良く、1/48トムキャットの決定版であることは間違いありません。
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