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特集 アメリカ陸軍機、民間機 

キティホークMk.Ⅲ (アカデミー1/72)

by  コルディッツ
博物館実機写真

 アカデミー1/72のP-40N/Mを購入したのは、フィンランド空軍が捕獲して整備学校で運用したKH-51を作りたかったからでしたが、 今回のアメリカ特集で開封した時には、その事をすっかり忘れていました。キットの指定塗装は英空軍第112シャーク中隊機で、シャークマウスに上面ダークアースとミドルストーン、下面はRAFライトブルーの砂漠迷彩と、あまりの英軍塗装故に、気乗りしませんでした。そこで古~い資料で恐縮ですが、昭和の御代に鶴書房で発刊された日本語版「エアカム航空機シリーズ No7」のキティホークMk.Ⅰ-Ⅳを調べました。すると第112中隊機に上面オリーブドラブ、下面ニュートラルグレイのMk.Ⅲ(P-40M)の塗装例があり、断然惹かれました。そしてレベル72のギラー少佐の赤いP-51Dの如く、最新情報では否定されたかもと考え、以降ネット検索は中止し、米軍塗装の英国機製作に取り組みました。



 キットはハセガワのP-40Nをかなり参考にしていると思います。
脚扉を分割パーツにし、コクピットの細い表現はGood Jobです。
操縦席後部を別部品にし、N型とM型のコンバーチブルも高得点です。しかし1999年リリースなのに、1977年リリースのハセガワよりも、何故に胴体と主翼の間に隙間ができるのでしょうか? 
主脚が開きが「ハ」の字になってしまったのも残念です。



 シャークマウスのデカールは、小学生の時に作業中に丸めて、キットごと没にした苦い思い出があります。そのトラウマを抱えて今日までシャークマウスをパスして来ましたが、そろそろ終活の年齢、シャークマウスに再挑戦させて頂くことにしました。 


 王室空軍博物館ヘンドンの第112中隊のキティホークMk.Ⅳ。
 シャークマウスはアゴの縁まで塗装されています。   



 デカールの方は縁まで持って行くと、バランスが崩れるので、
後退させて縁の部分は筆塗りにしました。フリーハンドなので、
歯の形が異様になりましたが、バックれる事にしました。



 写真は中華民国の航空教育展示館のレプリカですが、米英機と「眼」の位置が異なるようです。
 エアカムの記事によると、最初にシャークマウスを描いたのは第112中隊で、これは1941年にギリシアやクレタ島に現れたJG76のBf110のシャークマウスの模倣との事です。シャークマウスの起源がドイツ空軍とは!  



 「GA◎Q」の機体はM.N.マシアス大尉搭乗機で、1943年7月にシシリー島で撮影されました。この機に装うには白文字の「Q」と黒色の「FR806」のデカールが必要でした。高校時代に集めたESCIデカールを切り貼りすれば間に合いそうなので、Goとしましたが、最初の「Q」は水に浸けたら、すぐバラバラになりました。
第2候補の「Q」は無事貼れましたが、日焼けによる劣化が激しいので、第3候補を探しています。機番は切り貼りが失敗する予想がして来たので、現在保留中です。
 とは言え、こうして積プラを一個、成仏させ、何とかシャークマウスをクリアー出来たことは、嬉しい限りです。



 国立航空宇宙博物館別館(ウドバー・ハズイ・センター)に
展示中のP-40E(キティホークMk.Ⅰa)もシャークマウスでした。  



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