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カルバー PQ-14A (パブラモデル 1/72)

  by 加藤 寛之

 米軍機を相当に知っている人でも「知らない」「写真を見たことがない」かもしれない非有名機。このキットを店頭で見たときには、「オオ、これは凄い」と思った。存在を知っている人からしてほぼいないので、キットを買う人などいないだろうと思ったからだ・・・ということで、存在を知っている私は購入した。存在だけで、どんな形かには自信がない。



 このヒコーキは、有人飛行可能なドローン、つまり標的機であり、大きなラジコン機だ。酣燈社『第2次大戦アメリカ陸軍機の全貌』(昭和39年第1版)によれば、原型機XPQ-14に続いてYPQ-14が75機、PQ-14Aが1198機(キットはこのタイプらしい)を生産、YPQ-14Bが25機、PQ-14Bが594機,さらにC型が続くとある。キットにはTD2C-1の併記があり、これはPQ-14Aの海軍呼称。相当な量産機であることは確実だが、同書にさえも写真掲載がない。悲しい。
 キットのパーツ分割は大昔の1/100キットに似たもので、成形精度は初期パブラモデルの通常水準(かなりオソマツ)、風防はエンビのバキュームフォーム、細部はエッチングパーツ(私は不使用)+自分で作る、で再現する。「普通ですね」水準に組上げられれば上出来でしょう、の感が溢れている。でも、実機を知る人はほほいない(私も)だろうから、安心して作れるともいえる。ちなみに、私も存在以上には知らない。自分でもっている航空雑誌を調べてみたら、『航空情報』1954年8月号掲載に載っているらしい。でも、同誌を探すのが面倒だったので見なかった。  



 作る。まず、3点姿勢のために錘を入れる場所が少ない。しかも後胴が太く尾翼はムクで重い。操縦席へ侵入するほど錘を詰め込んでみたが、完成後はなんとか3点姿勢になる程度。ちょっと揺れると機首を上げてしまう・・・ということで、錘が出ているコックピットは椅子を入れただけで黒く塗りつぶした。実機の機内が何色かはしらないが、使い捨てのドローンだから、素材色そのままだろうか。
 主翼と胴体下面とはもちろん合わない。胴体側の窪みを削りこんで収める。主翼後縁がダルいので、下面から削り上げてごまかす。
水平尾翼を胴体にのせ、さらに垂直尾翼を立てる。調整は各自負担。
脚パーツは使える。どうやって機体に接着するかは各自の担当で、私はプラパイプの輪切りを接着して差し込んだ。高さや左右調整も各自の負担。出来てみたらちょっと腰高感があるが、これでイイや、とした。
バキュームフォーム成形の風防は2つ用意してある。箱絵の風防ワクと感じが違うが、気にしない。



  塗装は、戦中マークのオレンジ色1例と戦後マークのオレンジ色、赤色の計3例から選べる。私は戦後マークのオレンジ色にした。どんなオレンジ色かなんて、ゼ~ンゼン気にしていない。風防の塗装も手を抜いて下塗りなしなので、向こう側もオレンジに見える。これも「ハイ、手を抜きました」で気にしない。
 一通り出来てから、背部にナイロン線でピヨ~~ンとアンテナを立てた。いかにもラジコン機って感じになった。これでいい。

 完成。ふ~~ん、って感じ。自分を含めて知る人がほぼいないヒコーキであることが幸いして、無事に完成である。完成したのだから、それでよい。大きさ感が分からないので、ヘルキャットとも1枚撮ってみた。



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