Home  > Sdkfz 173 JAGDPANTHER (RUBICON MODELS 1/56)> 特集 ドイツAFV>2024年1月号

特集 ドイツAFV

 Sdkfz 173 JAGDPANTHER (RUBICON MODELS 1/56)

by 五六式(TYPE-56)



 またまたルビコンモデルの1/56スケールモデルです。五六式だから・・・この間気づきました・・・じゃなくて,AFVのお題が続いたためで,来月以降は,しばらくは適合するお題とキットがないので通常運転に戻ります。でないと飛行機の作り方を忘れてしまいそうで怖いです。

<実車について>
 第二次大戦時のドイツ軍の戦車の中で高性能でありながら実用性をも兼ね備えていたⅤ号戦車パンサーを基礎として,これに71口径88mm砲を装備させて駆逐戦車としたものがヤークトパンサー(JAGDPANTHER)である。

 ヤークトパンサーは,正面から撃ち合った場合,連合国側のほとんどの戦車を圧倒する攻撃力と防御力を誇った。しかし,対戦末期のドイツの生産力低下により,総生産数は,415輌にとどまり,また,補給物資の不足により,燃料の尽きた車両や故障した車両は,回収不能となってしまい,ドイツ戦車兵自らの手で爆破廃棄されてしまったという。 

<キットについて>


 初版は,2019年。一つのパッケージに前期型と後期型を再現する部品が一緒に詰め込まれています。車体上部が2種,排気管は,前期型と後期型合わせて7種類から選択,ヒーターファンの有無など様々な形態の車両が再現できますが,塗装ガイドは付属していません。

 また,一部の部品は,同社のⅤ号戦車のキットと共用しているのではないかと思われます。

 デカールは,破れやすいので,十分水を含ませ,なるべく動かさずに位置決めをするなどの配慮が必要です。前に作ったクルセイダーやM8スコットではそんなことがなかったので油断していました。リキッドデカールフィルムを使えばよかったかもしれません。

<製作>
 AFVに関しては,素人なのでどの排気管を使えば良いか分からない・・・。しかも,塗装図も無い・・・涙・・・。でも,五六式には,タミヤの1/48スケールキットという強い味方があったのだ・・・。 

ということで,件のキットの説明図を手がかりに製作を進めました。選択の結果,不要となる部品は,30個ほどです。

 車体下部の左右2つの部品を接着して車体の基礎を形成しますが,ここで問題が発生。車体底部の左右方向の寸法が短く,組み立てて正面から見ると,底面がへの字形に凹んでしまうのです。へこみをパテで埋めると底面全体を成形しなければならなくなるし,薄いプラ板を貼っても指で押したらへこむし・・・。



 そこで,部品の接着面に1mm厚のプラ板を貼って底面の横幅を広げることにしました。まだ,へこみは消えていませんが少しましになりました。後は,パテで整形です。この措置による各部のひずみは,主に前面装甲下側(部品B06)に出てきます。部品B06の取り付け穴を少し削って取りつけ位置を左右に僅かにずらすと,このひずみによってできる隙間を目立たなくさせることができます。

 主砲は,可動しますが,ジョイントが緩くて取り付け角を保てません。各自で一番格好いいと思う角度で固定してやるとよいでしょう。

 4連3列の転輪とキャタピラは,接着しないでも本体に固定できます。各自で塗装手順を考えたら,一番よいタイミングで取りつけてやるとよいでしょう。

 迷彩塗装は,下地がダークグリーン(Dunkelgrün)の3色迷彩です。今回は,タミヤのアクリルのXF-88~XF-90(最近,考証し直した新解釈版)で筆塗りです。特にダークグリーンが今までのと全然違います。


まずは,組み立てを進めて部品が10個ぐらいになった段階で全面を黒で塗り,組み上がってから筆が届かないところにも黒が塗られているという状態にします。それから,全体を組み立てて,更に色味を足すためにTS-2ダークグリーン(XF-89ダークグリーン2は,全然違う色でした。)をぱらっと振りかけておきます。実車は,下地がダークグリーンなのですが,敢えて,溶剤で希釈したダークイエロー2(XF-88)を下地としました。


これより,迷彩塗装開始。ハナから,これはマスキングしてスプレーしてもどうにもならんわと思って筆塗りを選択したのですが,筆塗りでもどうにもならん。希釈したダークイエロー2(XF-88)→希釈したダークグリーン2(XF-89)希釈したレッドブラウン2(XF-90 良い色です。他の用途にもいろいろ使えそうです。)の順に塗っていきますが,車体の凹凸が邪魔をして思ったラインに描き込めません・・・汗・・・。3回ほどラインを補正しつつ発色させて細かい修正をしたりOVMの塗装をしたりして塗装は終了です。迷彩塗装だけで丸2日費やしてしまいました。

<完成>


この写真を撮った時点で,のぞき窓の塗装を忘れていました。で,フォトショップでちょこっと・・・。ごめんなさい。

もちろん,現物は,加筆済みです。    ホントだよ。
Ⅵ号戦車ティーゲルⅡと同じ88mm71口径の主砲は,当時、最強の威力を誇りました。
 

凹凸の多い胴体後部にこの迷彩を施すのはきつかったです。


 一瞬,冬季迷彩にしてしまおうかとも思ったのですが,踏みとどまってよかった・・・。

逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ・・・。

チャレンジしなければ,一生克服できなかったことでしょう。


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