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特集 ドイツAFV

 キングタイガー(ポルシェ砲塔タイプ)フルインテリア
(タコム 1/35)

  by アールツーMt.



 キングタイガーは、第二次大戦におけるドイツ戦車のひとつの頂点と思われます。
71口径88mm砲を搭載した70tの巨大な車体は実運用はなかなか大変だったようですが、輝けるものと思います。。
私とキングタイガーとの出会いは、小学5年のお正月に買ったタミヤのリモコンタンクで、箱絵に描かれた砲塔から長く伸びた主砲がかっこよくて印象に残っています。



  当時は専らアクション派で、リモコンで走らせて遊ぶことにより、後に知る信地旋回や超信地旋回という言葉も難なく理解することができました。と同時にそのとき浮かんだ疑問が「エンジンは後ろなのに前輪駆動なのはどうして?」ということでした。エンジンが後ろにあるのであれば起動輪も後ろのほうが普通なのでないかと思いました。
内部はどうなっているのか知りたい、との気持ちが昔からあり、今回のフルインテリア製作の動機となりました。



組立・塗装
 組立説明図は図示だけでしたが、部品形状がきちんと描かれており問題なくできました。ただ、ランナーが十数枚あり、部品を探すのが一苦労でした。
トーションバーサスなど、車体下部の組立からも部品がてんこ盛りで先行きの長さを思い知らされました。
また、CADで各パーツの寸法を決めているかと思いますが、遊びがなくキツキツなので、バリが少しでもあったりはめ込みが浅かったりするとどんどんひずみが重なって最後の最後ではまらなくなって合わせ込むのが大変でした。
ここらあたりはタミヤさんに及ばないところです。



塗装は、内装下部をオキサイドレッド、内装上部をホワイトサーフェーサーでスプレーし、小物部品は個別にエナメル塗料で塗装しました。
外部塗装は成型でツィンメリットコーティングが表現されていたので、全体をダークイエローでスプレー。
レンジフィルタを適当に切り刻んだものをフィルタとして使用して、レッドブラウン、ダークグリーンのスプレーをしました。初めての迷彩塗装としてはまずまずでした。さらにデカールを貼り付け後、つや消しクリアーを施しました。 



組立後の感想
エンジンの小ささに驚きました。エンジン本体は車体幅の1/3程度しかなく、このサイズで70tもの巨体を動かすにはさぞかし大変だったと想像されます。



 少年時代からの疑問であったリアエンジン・フロントドライブの配置理由は、エンジンよりも大きな動力切り替え装置(デフとミッションを合わせた物?)の存在で納得しました。重量配分(エンジンとミッションを後ろに配置したらフロントが軽くなってしまう)の問題もあったかと思われます。



  それから、戦車の搭乗員というと憧れにも似た思いがありましたが、ドライバー席を見ると狭い空間とバネ式の折りたたみ椅子はとても劣悪な環境です。ハンドルも1/4周ほどしかありません。タミヤ製の戦車兵フィギュアを手足を曲げて乗せてみましたが大変でした。



冬は冷たく夏は暑い鉄の壁と激しい騒音と振動の中での操縦は大変だったと想像されます。とても耐えがたい環境です。(車外で銃撃されたり近くで炸裂した爆弾の破片が突き刺さって死傷するよりはまだましだったのでしょうか。)
車室内は装甲板のすぐ内側に砲弾がところ狭しと並び、フルインテリア模型を作るのも骨が折れましたが、実車の戦闘員も大変だったと思いました。





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