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Me262A-1a (SMER(Heller) 1/72)

  by 加藤 寛之



 ドイツ特集ということで、これを選んだ。ちょっと前に同社のB型を作たので、今度はA型。元はエレールの金型だったはず。パネルラインは凸線だから結構古いキットで、パーツ構成は時代なりでいたって普通。バスタブ型のコックピットはB型と共通で、ゆえに後席まで延びている。塗装は2種から選択できる。
今回は、いつも以上に接着部分の整形をテキトウにして、さっさと完成を目指した。
 コックピットは、バスタブ型のパーツに計器盤と操縦桿、椅子を載せれば完成。胴体内壁も含め、タイヤブラックを塗ってオシマイ。この組み物を胴体のどの位置に接着するのかハッキリしないので、椅子の位置で決める。機首の銃口4つをドリルで開ける。機首内部に錘を入れて、左右胴体を接着。前脚は胴体との取りつけピンを片方だけ切り落とすだけで、後から組み込める。胴体パーツは主翼接着部分にも壁があるので、胴体幅がしっかりと決まって嬉しい。



 翼は、各パーツの接着位置がハッキリしない。主要下面は胴体を含む中央部と左右外翼の3分割、主翼上面は左右分割なのだが、接着位置のガイドがないので、形で合わせる。前縁・後縁ともに線がクタクタしているので、真っ直ぐに見えるように軽く削る。そして、エンジンナセルを主翼に接着するときに、主翼がたれ下がらないように注意する。要するに、エンジンナセルと隙間があいてもいいから、前から見て主翼がピンと伸びているように接着するということ。上から見たときに下面の隙間は見えないが、主翼がたれ下がっているのは見えるので、マズい。旧いキットだから、主翼上面とエンジンナセルがピタリと合います、なんてことはない。でも整形はテキトウなので跡が残っている。自分で、跡があってもイイや、と思えばそれでいいのだ。
 B型を作ったときには、タイヤの接地面をすこし切り落として腰高感を改善したが、今回は無視。A型のこのキットの胴体は下面側がボリューム不足で、それが腰高感の主因。タイヤを削ったくらいでは印象を変えられない。ところで、脚柱とタイヤの関係をみると、これは本来、焼き止め方式であろうと推定できる。私は軸を切ってタイヤを付けた。
 風防パーツは、このキットの時代ならまあいいか、の精度。前下部分に段差というか隙間があるので、水性ボンドを流して壁を作り塗装、その後に油粘土(※本当です)を詰めて再塗装した。穴さえなければいい訳で、触る場所でもないから、これでごまかせる。 



 塗装は、側面と下面はライトブルー、上面はダークグリーンとブラックヅリーンを乱雑に塗った感じのものを選んだ。本当にこんな塗装ですか、とは思ったが、このころの迷彩は汚い感じに見える機体が多いので、まあイイか、と思った。期待のようにというのか、予想のとおりというのか、とても汚い感じに塗り上がった。「汚い。こんな塗装はヤメれば良かった」と思ったが、手遅れである。
 垂直尾翼上端の緑は幅が広すぎた・・・が、まあOK、修正しなかった。細部は・・・テキトウに塗った。デカールは薄すぎて困った・・・が、何とかこなした。

 B型を作ったときは数日で完成。今回のA型は開封翌日に完成。上質だが完成しないプラモデルが多いなかで、「完成するプラモデル」は価値がある。大雑把に作ってしまっても、胴体が痩せていても、凸線モールドでも、それは完成したからのこと。完成した姿を眺めてもらい、まあいいか、と思ってもらえるプラモデルは幸せ者なのだ。

追記:まったくどうでもイイことだが、半世紀以上前の模型記事で、「ヘラー」っていうメーカーがあったが、「Heller」のことだろうか。調べるつもりもないけどね。


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