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BAC キャンベラ B・2(エアフィックス 1/72 )

by 小山新一



(制作のきっかけ)
 ウェブモデラーズ11月号に掲載させてもらった、MPM烈風(1/72)と同じで、自室以外の箇所にあったキットを、妻から突きつけられたためである。クレヨンしんちゃんふうにいえば、「よいこのお約束」違反というわけだ。これをきっかけに作ることにしたのである。
 ボックスはエアフィックス(トミー版)のものだったが、中にはマッチボックスのキャンベラPR9も入っていた。こちらは、縦長のキャノピーが、左にオフセットでとりつけられた型で、一緒に作って並べると見映えがすると思い、並行して始めたのだが、パーツに欠品があり途中で断念する。

ボックス


[実機について]
 本機は大戦末期の1944年、英国空軍より戦闘爆撃機ホーカー・タイフーンの後継として、イングリッシュ・エレクトリック社に発注された。初飛行は1949年。最初の量産型B2が英空軍に引き渡されたのは、1951年であった。
 軽爆撃機として、本機は優れた性能を示し、当時の英国の戦闘機では迎撃が困難といわれたほどであった。諸性能のバランスがとれた優秀機のため、本機は偵察型をはじめ多くの派生型を生んだ。海外からの引き合いも多く、世界各国に輸出され、あるいはライセンス生産されてもいる。そもそも本機の名称キャンベラは、最初の海外顧客であるオーストラリアの首都名からとられたものだ。アメリカは本機をライセンス生産し、B57 として制式採用している。
 さて、本機について語るとき、設計者のテディ・ペッターに触れぬわけにはいくまい。1950年代の航空機設計者の多くが、大戦機とジェット機の双方を手がけているわけだが、ペッターもこの例にもれない。キャンベラ以外で、彼が設計にかかわった機をいくつか、あげてみる。
   
 ウエストランド・ウェルキン
 ウエストランド・ライサンダー
 EEライトニング
 フォーランド・ナット

4機ともプラモデルが出ているから、モデラーにとってはなじみのある飛行機ばかりかも知れない。中で、ウエストランド・ライサンダーとEEライトニングは、異色のとり合わせと言えようか。かたやSTOL性重視の低速(鈍足)の偵察機、かたやマッハ2級の戦闘機(エンジンの上下配置は例をみない!)である。性能的にも形態的にも対照的な2機が、同じ人物の手になったことを思うと楽しい。

マッチボックスのPR9型と


[模型の制作]
  トミー・エアフィックス版なので、インストは日本語版が用意されている。
 自国の傑作機を、細部までよく再現しようとするのはこのメーカーのポリシーである。ただし、当時のエア社のことゆえ、モールドが甘い。それでもバリや隙間をていねいに処理すると、この社の製品について良く言われる「デッサンは悪くない」出来になる。
 塗装はすべて筆塗りで行い、デカールを貼ったのちクレオスの半艶コーティングを吹いた。デカールが使えたのはありがたかった。迷彩はダークシーグレーがやや濃くなり、オーシャングレーに近くなったが、雰囲気は悪くないと思っている。
 機首にしっかりオモリを入れたのに(後席をオミットしてまで!)3点姿勢で立てなかった。ためにスクラップ・パーツからハシゴ様のパーツを探し、黄と銀に塗ってつっかい棒の替わりにした。モノグラムのキットに付属している透明プラ棒よりはマシかと思うが如何?

4 機体右側面


5 機体右側面(後方から)


6 機体左側面(後方から)


7 機体下面(ガン・パックが装備されている) 



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