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  ロストエレクトラ(ロッキードエレクトラL10)
(ウィリアムズ1/53)

by クラキン



【アメリア・イヤハートとロッキードエレクトラについて】
<アメリア・イヤハート>
 有名なアメリカ人女性飛行家で、リンドバーグに次いで1928年に女性としては初めて大西洋単独横断飛行を成功させました。
1937年には世界一周飛行に挑戦しましたが、同年7月2日にニューギニア島ラエからハウランド島へ向う途中の南太平洋上で消息を絶ち、帰らぬ人となりました。
2010年にヒラリー・スワンク主演で映画化されています。
詳しくはこちらにて。
アメリア・イアハート - Wikipedia


アメリアの切手


<ロッキードエレクトラL10>
ロッキードがダグラスDC2やボーイング247に対抗して開発した全金属単葉レシプロ双発旅客機です。
初飛行は1934年2月で、生産機数は149機でした。
アメリアが世界一周に使ったのは最終生産型のE型をべースに胴体内の客席を撤去して燃料タンクを増設し、胴体後部にナビゲータ席を配置してありました。
コックピットとナビゲータ席の間に燃料タンクを増設したためにナビゲータ席とコックピットの行き来ができなくなり、アメリアはコックピット上部のハッチから乗降することになりました。
離陸可能重量ギリギリまで燃料を積むために余計な装備は撤去する等、かなり無理をしていたようで、これが遭難の遠因になった可能性もあります。


【キットについて】
ウィリアムブラザースのキットで1/53という中途半端なスケールです。
インストには2009年というコピーライト表示がありますが、初版はもっと古いと思われます。
1/72ではスペシャルホビーからキットが出ていますが、1/48近辺となると多分このキットだけではないかと思われます。
中身は「エレクトラらしき飛行機のキット」という感じで、1950~60年代を彷彿とさせるレベルで、「素材」と割り切った方がストレスが無くて良いです。
キットにはアメリアが世界一周に挑戦したときのマーキングが再現できる良質なデカールが付属しているのが嬉しいですし、胴体の窓はちゃんとアメリア機通りに埋められています。







【製作について】
<機体本体>
  キットは動翼部分以外、パネルラインモールドは無く、卸し金のような凸リベットがデタラメなレイアウトで打ってあるだけだったので全部削り落として、機体全面の筋彫りとリベット打ちをしました。
主脚柱はキットパーツが使い物にならずプラ棒や真鍮パイプでスクラッチして、タイヤはジャンクパーツから流用しました。
コックピットはキットパーツをそのまま使い、鉛の板オモリでシートベルトを追加しました。
機内の燃料タンクとナビゲータ席、天測器はプラ板やジャンクパーツを組み合わせてスクラッチ。
ループアンテナ、アンテナ支柱もジャンクパーツから調達しました。
翼端灯はクリアレジンで表現。
エンジンは真鍮線でプッシュロッドを追加した以外はキットのままです。
コックピット乗降用のハッチを開口し、開状態で組み立て。
機体塗装はグロスブラック下地に、クレオスのメッキシルバーNEXT仕上げで、赤部分は塗装です。
機番等のデカールを貼った後、エナメルクリアーを吹いて2日間乾燥後、ラッカークリアで仕上げました。
これによってメッキシルバーの輝度が保たれたまま、艶と塗装・デカールの保護ができました。

コックピット


コックピット乗降口


リベットツール


筋彫り


元々のリベット


主脚


赤のマスキング


<アメリアのフィギュア>
タミヤ1/48の日本海軍兵のフィギュアをベースに改造。
ご本人よりもかなり太目になってしまいました。
もう一体、アオシマのEF18についていた国鉄手旗手のフィギュアを改造してコックピットに立って手を振るフィギュアを作りましたが、余りにも出来が悪く不採用としました。
完成後にプライザーの1/48フィギュアが手に入ったので、この中にある女性フィギュアをベースに後日改めて作り直す事にします。

フィギュアのベース


2023年10個目、出戻り後201個目の完成です。
製作期間半年余り、正味製作日数は1ケ月くらいでしょうか。






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