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特集 日本キャラ、アニメ、フィギュア、SF

ド型無人戦闘空母 (バンダイ 1/1000)

  by 寿



 これが出来上ったのは昨年の四月ごろ。出すタイミングを逸してしまってようやくお目見えであります(昨年の静岡ホビーショウでは出したけれど)。勢いと思いつきで作ってしまった「たぶんこんな感じの戦闘艦があってもいいんじゃないかな」的な寿流妄想艦です。
 なんじゃそりゃ、いつものでっち上げ戦闘機と何処が違うんだ、と言われたら返す言葉が無いのだけれども、作りたかったんだから仕方がない。プラモは自分が思いついたものをそのまま作っても許されるってトコロが良いよね。社会的公序良俗に反するモノは公にしちゃダメだけれど。



 ヤマトに出てくる艦艇は大抵艦橋が着いてます。松本零士先生のデザインが基本になっているせいなんだろうけれど、コレがどーにも落ち着かない。艦のどてっぱらにあんな高層構造物があったら重量バランスヤバいでしょ。水の上なら艦底にバラスト詰んで安定させることも出来るけど、空中に浮いてるんだからそーゆー手段も取れないし。
 そもそも背の高い構造物は水平線の向こう側を少しでも見やすくして、目視距離やレーダーの照射範囲を延長するための装備なんだから、宇宙空間じゃあ意味ないぢゃん。水平線無いんだしイラナイぢゃん。邪魔だよ、重いよ、不要だよ、即刻却下だよ。



 という訳で今回このフネは艦橋レスのフネでなのであります。寿は「宇宙戦艦に艦橋いらないマン」なのであります。どーせ宇宙じゃあ肉眼で見える距離で交戦しないよ。ビームだのレーザーだので闘う世界では、光の到達速度から逆算される誤差が交戦可能距離だよ。
 地球から月までの距離が約三八万キロ。光が一秒で三〇万キロ進むから、一秒強で光線は月まで到達する計算になります。ビーム兵器で闘うのなら、その辺りの距離が既に至近距離なんじゃないかしら。



 どーしても肉眼で相手を視認したいと言うのなら、月の上に着陸した船が見えるほどの望遠鏡が必須じゃね?それはもうレーダーや測距レーザーを使った方が手っ取り早くね?たとい見えたとしてもそれは一秒前の映像だよ?現在の居場所じゃないよ?宇宙船はスゴイ速度で飛んでいるから移動距離もハンパ無いよ?偏差と現在の予測到達点を演算で割り出す必要があるんじゃないの?しかも一秒前に向きを変えているのかもしれないし。
 肉眼で相手を見つけるのはむしろ苦痛なのではありませんか、という話なのであります。 
 窓からお外を眺めるよりも、防御力の強固な艦の中枢部(舷側装甲の内側)でCICに籠もって闘いましょう。二次大戦の欧米戦闘艦もそうやってたんだし~



 それでもヤマト世界に準じてレーダーマストは付けたけれどもね。お腹の下だけれども。シルエットデザイン重視。でもレーダーなどのセンサー類オンリーの部位なので、軽量化にも大幅に貢献、ってコトで。



 まぁ色々書きましたけれど、基本的にヤマトはキライじゃないです。そもそもキライだったらプラモも買わないし、作りもしません。アニメの設定やシナリオには首を傾げるところが多々ありますが、宇宙戦艦が飛んでガンガンゴリゴリ闘うのは単純にかっちょええですしね。ん~、宇宙戦艦サイコ~。
 やっぱわたしは単純なのかも知れない。
PS:いつか1/1000のドメラーズⅢ世作りたいなぁ。完成したら全長七三〇ミリの超巨大艦になっちゃうけれどもね。 



製作の詳細

(写真1)コレが元のキットです。デザインは寸詰まり感の強かったドレットノート級よりも全長が伸びてバランス良くなった感じです。しかしどう見ても戦艦空母にしか見えない船を補給艦って呼ぶのはどうなんだろ。同梱の設定にはもっともらしい言い訳が並んでいたけれど、やっぱり違和感がハンパない。ネーミングの元ネタは海自の「おおすみ」型輸送艦あたりなのかもしれないけれど。
 でも、麻宮騎亜先生の描くボックスアートは素晴らしいの一言です。近年のリメイクヤマトのプラモ・ボックスアートはこの方が描いていらっしゃいます。特に「1/1000アンドロメダ級DX」の箱絵は傑作だと思います。やっぱSF、しかもアニメ系のメカニック描かせたらピカイチじゃね。見せ方をよく分っていらっしゃる。漫画家とアニメーター、二足のわらじを履いているのは伊達ではありません。

(写真2) 流石バンダイ。パーツ精度と組みやすさはバツグンです。二時間もあればここまで出来ちゃう。たぶんタミヤも抜いてるね。異論があるヒトも多いだろうけれど、プラモスキルが無い人でもあっと言う間に出来上るというのはとんでもない事だと思うのですよ。
 まぁ、時間を食ったのはプラ板細工のせいで、組むだけならたぶん三〇分もかかんない。


(写真3) しかしソコからが長かった。前の作業とズイブン時間が経った(約一ヶ月くらい)のは途中で別のプラモを作ってたせいと、「これからどーしよーかなぁ」と悩んでいたせいです。方針が決まったら早いんだけれどもねぇ。その辺りも楽しい時間ではありますが。
 取敢えず甲板を延長新造して、艦橋はオミットして、砲塔も一基ツブして、レーダーマストを下面に移動して、艦首砲口をおちょぼ口にするのが主な変更点です。

(写真4) 仕様と着地点が目星着いたら、一気に作って一気に下塗り。下塗りがサーフェイサーも兼ねてるから見つかったキズもこの時点で全部修正であります。


(写真5) 甲板のマスキングは最大の見せ場、かな?一番目立つ部分だし。

(写真6) エアクラフトグレーでぶわーっと上塗り。アニメ系のブツは自分の好きなように塗れるのがステキ。楽でしょうがないね。
「ほほう、それではスケール物は精密正確な資料と裏付けの元に塗っておるのだね?」
 あ、すいません。スケール物も割とテキトーでした。


(写真7)いろいろと悩んだ末に識別用の赤帯を巻くことにしました。アニメの中でもふつーに戦艦へ識別帯塗ってるし、ヤマト世界ならどうも標準の塗りっぽいからこんなんもアリかなぁ~と。
 ベースカラーがグレーなのでちょっと暗めのあずき色をチョイス。まぁそれはイイんだけれど、またしても瓶倒してブチまけてしまいました。あずき色はこれで三度目だよ。塗る量よりもこぼす量の方が圧倒的に多い。他の色は先ずひっくり返さないのに、何故かこの色だけ。どーゆーコトよ。
 ひょっとしてひっくり返しやすい色ってのがあるんじゃないかしら。いや、マジで。皆様にも似たような経験はございませんか?

(写真8)マスキングはがしてスミ入れが終わったら、ストック用のデカール箱の中から良さげなデカールをチョイス。この時間がまた楽しくてね。気が付いたら夜もズイブンと遅くなってしまいました。ストックのデカールを入れる箱も結構な重量(たぶんタウンページくらいの重さはある)になっているので、少しは減量してやらねば。
 まぁ使う量よりも増える量の方が多いのはお約束。モデラーあるあるだよね。
 しかし、そんなこんなで完成であります。リメイクヤマトのプラモストックも割と残っているし(しかも箱デカいし)、取敢えずこれからも定期的に消化していきましょうかね。作るのカンタンだしね!




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