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(Photo) 1/1 震電

by  コルディッツ
博物館実機写真
 映画「ゴジラ-1.0」の撮影に用いられた震電の実物大模型が、筑前町立大刀洗平和記念館に展示されています。実機ではないので、興味を持つ方は少いかもしれませんが、1機しかない実機はスミソニアンにあり、私は未見ですがレストア待ちで、機首のみ展示されている状況です。なので模型でも、実物大の完成品を眼にできるのは有り難い事と思い、元旦に拝観しました。
 なお震電の初飛行は1945年8月3日とされますが、降伏目前で、試作機でした。一方、1947年5月の対ゴジラ戦に参加した震電は、極秘裏に実戦配備された機体、とされています。そこで本稿ではゴジラの世界線に敬意を示し、震電を大戦後の軍用機とカウントさせて頂きます。
※ 本稿は平和記念館の資料を参照しました。

   九州 J7W 震電(1/1 模型)
 筑前町立大刀洗平和記念館(福岡県)にて  2024年1月撮影


 館内見学コースは「震電」「零戦三二型」「九七式」の順番で
一巡します。元旦からの開館でも、見学者は案外多かったです。
 館長自ら見学者の説明に廻られ、私も館長から大刀洗飛行場の
歴史を懇切丁寧にご教示頂き、とても勉強になりました。この場
を借りて感謝を表したいと思います。ありがとうございました。
 私が10年以上前に拝観した時は、九七式戦闘機と零戦三二型の
2機が館内展示で、撮影許可は零戦だけでした。しかし今は震電
を含め3機とも撮影オーケーとの説明を受け、狂喜しました。


  機首部分と先尾翼の造りに感服しました。リベット痕、下向きアンテナ、
翼のマスバランス?には、思わず唸りました。  


コクピット、日の丸、塗装のかすれ具合。ピトー管?なども、
かなりのリアルさを感じさせます。  


   垂直尾翼に書き込まれた文字「オスナ」は感涙モノでした。
 なお実機と異なり、垂直尾翼下の車輪は付けていません。
 これは映画での震電は史実と異なり、実戦配備機のためです。


 実機は三菱ハ43-42星型複列18気筒 2,100hp を装備、
6枚のプロペラを回します。




 スリムな外見なので、もし実戦配備されていたら、冷却不足に
相当悩んだと思います。






 実機と異なり、操縦席は圧縮空気による射出式となっています。
 ちなみに第二次世界大戦中に唯一実用化された推進式レシプロ
戦闘機サーブ21Aも、射出式操縦席を装備しています。


   操縦席には左側から搭乗なので、塗料の剥げが右側より目立つ
などの配慮が嬉しかったです。


 3点の脚の表現はイマイチですが、画面では関係ないですし、
脚に貼られた表示は時代がかった表現で、ホンモノらしく書かれ、
愉しいです。






  模型とは言え、実物大で、ここまで作り込まれていると、実機
に会えたような機がしました。九州に寄られた際には、是非一見
されることをお勧めします。
 公共交通機関によるアクセスは博多を起点に、西鉄天神駅から
西鉄大牟田線で南下し、西鉄小郡駅で下車します。そして徒歩で
1、2分北上すると、甘木鉄道小郡駅に着くので、ここで甘木駅
方面に向かい、途中の太刀洗駅で下車すると、目の前です。
 なお甘木鉄道はスイカ等は使えず、料金は運転手に現金払いに
なっていましたので、ご注意下さい。



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