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特集 民間艦船SHIP

 地球深部探査船「ちきゅう」 (バンダイ 1/700)

  by アールツーMt.



1.船について
 地球内部の調査のため、海底に穴を開けて掘り下げ直接サンプルを収集することを目的として、2005年に完成した船が「ちきゅう」です。
最終的には数千メートル地下のマントルまで掘削することが可能とのことです。
船の構造的な特徴として、中央に立つ大きな櫓と船底中央部の穴であり、掘削用のドリルをまっすぐ下に向けて掘り進んで行きます。また、前後左右自在に移動できるようにスクリューは独特の構造となっています。



このような船の存在を全く知らなかったので、キット化したメーカーさんには拍手を送りたいと思います。
なお、わざわざ不安定な海上ではなく、油田や温泉を掘り出すように地上の安定した大地の上で穴を開ければよいのではないかと思ったのですが、水深の深い海底のほうが地殻の厚みが薄く、マントルまでの掘削距離が短くなるとのことでした。



2.キットについて
  縮尺は700分の1で、喫水線上と船底とでパーツが分かれているので、ウォータラインシリーズのように水上だけで飾ることも可能です。
各パーツは精度よく、ほとんど接着剤不要でカチッカチッと組み立てられます。
樹脂の色分けも赤・白・青・緑・黄各色、適切になされていますので、塗装しなくても見栄えのある製品に組み立てられます。
マーク類はデカールで、船上通路等はシールで色分けするようになっています。
ディテールは、ブロックもののような感じで、少し残念です。



3.組立・塗装
  とりあえず無塗装で組み立てました。
完成品としてそれなりに見栄えはしますので、これでデカールを貼って終わりにしようとも思ったのですが、やはりプラスティックな軽さは否めません。



やはり全面塗装することに決め、寒中水泳で冷たい水に飛び込む気分で思い切ってサーフェイサーで全部塗りつぶしてしまいました。
船体上部をホワイト、船底部をオキサイドレッドで塗装後、マスキングして青帯を塗装。



甲板と通路部は黄緑を構造物を避けながら筆塗りしましたが、なかなか苦行でした。
櫓も意外に表面積が大きく塗っても塗っても塗り残しが残る感じで大変でした。



また、船体後部のドリルパイプ類関係も筆の届きにくいところを塗るために組み立てた部品をもう一度取り外す手間がかかりました。
他方、操舵室や側面の窓、見所の艦首のヘリポート部は丁寧に仕上げることにより漸く達成感を感じることができました。




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