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 (Photo) Alouette Ⅲ

by  コルディッツ
博物館実機写真

 アルエットⅢはフランスのシュド・アビアシオン(現アエロ スパシアル)が生産した単発エンジンの汎用ヘリコプターの通称です。シュド・アビアシオンになる前のシュド・エストが開発したSE.3130/3180 アルエットⅡを発展させた機体ですが、 アルエットⅢにもSE.3160/3190の機番が付与されているので、 シュド・エスト時代に開発が始まったように思われます。
 1957年にシュド・エストは合併によりシュド・アビアシオン となり、アルエットⅢの番号もSA.316/319となります。そして1959年に初飛行しました。アルエットⅢはフランス軍に採用、SS.10やSS.11対戦車ミサイルを搭載し、アルジェリア戦争に従軍したのを契機として、世界各地の紛争に投入されました。
 アルエットⅢは地上攻撃、輸送、偵察、哨戒、救急などの広範囲の任務をこなせるマルチロール機だったのが、好評の理由に思われます。
 フランス以外にルーマニア、インド、スイス等でライセンス生産され、総生産数が2,000機を越えるベストセラーになったのは当然の事でした。アルエットはフランス語で「ヒバリ」を意味しています。
※ 本稿は博物館の表示、「世界の軍用機図鑑」(コスミック出版)、Wikipediaを参照しました。

   Sud-Est SE.3160 JA9020 ちどり(初代)
 消防博物館(新宿区四谷)にて  2022年8月撮影




 東京消防庁に初めて導入されたヘリコプターです。同庁の航空隊で1967年3月~1983年2月に掛けて運用されました。
 アルエットⅢは名古屋市、京都市、福岡市の消防局でも運用されていました。現在の消防事務は自治体の役割ですが、東京消防庁の前身は明治14年から昭和23年まで警視庁に所属し、東京以外の地域の官設消防組織は知事の警察権に属していました。自衛隊が主にアメリカの兵器を運用しているのに、消防がフランスのヘリコプターを運用し続けるのは、警察に長く所属していた歴史が反映されているような気がします。





 アルエットⅢのエンジンはチュルボメカ・アルツースト111B 562軸馬を1基装備します。
  Aerospatial SA.316B JA9093 なごや 
 岐阜かがみはら航空宇宙博物館(各務原市)にて



 本機は名古屋市消防局消防航空隊が導入した最初の機体です。1973年から1989年の16年間運用され、3,116回の火災時の緊急出動を記録しています。2019年3月撮影。

 Sud Avation/ SAAB SE.3130 (Hkp2) 2406/92
 スウェーデン空軍博物館(リンショーピン)にて


 先代のアルエットⅡは、スウェーデン空軍ではHkp2と呼称されました。サーブ社がライセンス生産した物です。アルエットⅡはガスタービンエンジンを最初に搭載した、量産ヘリコプターとして航空史に名を残します。
 アルエットⅢは、Ⅱのエンジンをパワーアップし、鋼管骨組の後胴をセミモノコックに替えてキャビンと一体構造にし、キャビンの拡大により登場人員を5名から7名に増やしました。降着装置も3車輪式に変更。2014年6月撮影。

 Sud Avation SA.3160 200  2019年6月撮影
 シンガポール空軍博物館(Paya Lebar 空軍基地)にて




 シンガポール空軍は1969年9月30日に8機のアルエットⅢを購入し、空軍最初のヘリコプター部隊である第120スコードロンに配備されました。退役の1978年までレスキューや沿岸パトロール、偵察、輸送等を行っています。




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