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B電関 (3Dプリント 1/80 HOゲージ)

 by  田口博通 Hiromichi Taguchi



 B型電気機関車のHOゲージ版を3Dプリントで作ってみました。
 20年ほど前の「おとなの工作読本No.2」(2003年誠文堂新光社刊) に「Oゲージ B型電気機関車の製作」という カツミ製EB55(Oゲージ)を復刻しようとする大胆な内容の製作記事が掲載されておりまして、その製作記事を基に Oゲージではなく、HOゲージに変えて作りました。
 その理由は、個人的にOゲージを走らせるレール環境を持っておらず、また、Oゲージ自体が廃版になって久しく Oゲージのレールや、各種Oゲージ用部品も もはや入手できないと思えたからです。

B電関とは
 今から60年ほど前の昭和30年代、機関車とレールと電源を1箱にした入門用セットが デパートや模型店でよく売れたそうです。その多くが3線式Oゲージで、中でも量産されたのが、実物の電気機関車(普通は4軸(ED)か6軸(EF))を 2軸(EB)に長さを縮め安価な小型車にモディファイした「B電関」と通称される機関車模型でした。 同じ構想で21世紀にバンダイからシリーズ化された「Bトレインショーティ」をイメージされるとわかりやすいでしょう。

バンダイの「Bトレインショーティ」


製作
 基にした製作記事が カツミ製EB55(Oゲージ)をモデルにして、かっての製品の雰囲気を持たせたB電関を作ってみようという いわば「模型の模型」を作るという記事でした。今回はそれをそのままではなく、更にHOゲージに縮小して いわば「「模型の模型」の模型」を作ろうというわけです。
 車体は Oゲージは1/45, HOゲージを1/80とおいて、一度、製作記事のままのOゲージ寸法で3Dモデルを作り、3Dプリンターのスライサーソフト上で57% (45/80=0.57)にスケール縮小して、3Dプリンターで出力しています。



 さて、基にしたOゲージの製作記事は 車体は0.3mm厚から 1mm厚の真鍮板を糸鋸で切りぬき、曲げて ハンダ付けしていくという内容です。弱電のはんだ付けは職業柄得意ですが、鉄道模型のハンダ付けは勝手が違い、この数十年間に時々、トライしたものの、その度に見事に討ち死にしています。糸鋸切り抜きも大変でしたね。

「おとなの工作読本No.2」の製作記事から一部引用


 今使っている3Dプリンターでは材料強度の関係でとても0.3mm厚で作ることはできず、1.5~2mm厚程度で車体を作ることになります。その辺りを考慮しながらモデル化をします。 上の製作記事には 3面図や部品図がついていましたので、3Dモデラー(FUSION)に形状と寸法を入力する際に大変楽でした。

参考にした部品図、完成三面図


3Dモデル化した車体


 台車ですが、天賞堂のパワートレインを組み込むと大変簡単になるので、パワートレインの軸距離31.5mmに合うように デザインをかなり変更しました。

モデル化した台車 (軸距離31.5mm)


 パンタグラフの自作は難しいので、もっともお安いトミーのPS16量産品を使用しました。屋根上のベンチレーター、ランボードは屋根と一体成形で出力しました。パンタ台、避雷器、ヘッドライト、STEPなどは一度モデル化しておくと、また他にも流用可能です。窓ガラスは 0.5tPET透明板を内側から貼りました。



 塗装は、小学生の時に見た記憶を再現すべく 車体をシルバー、台車をブラックとしました。前後のイエローのてすりは 1mm径真鍮線で自作です、4個同じ形でできるように、3Dプリントで曲げ治具を作ってみました。真鍮棒のはんだ付けはハードルが高いので安直に瞬間接着剤でくっつけてあります。 

曲げ治具


完成


 なんとか形になりました。
これだけのものでも 真鍮板工作で作るとすれば、半年がかりになると思います。また、部品同志の干渉箇所など不具合が出た個所は、作り直していますが、それでも3Dプリンターでは1週間でできてしまいました。恐るべし。

 完成品の不満な点としてはやはり”大きさ感とメカ感”です。小学生のころ、友達の家で 円形レールの中に友達が座って、得意そうに大きなB電関を動かしていたのを思い出します。羨ましかったなー。OゲージのB電関はかなりのボリューム感で、金属製だったのでメカ感が凄かった記憶があります。
 しかし、今回作った1/80のHOサイズでは全長10cmくらいの可愛いアクセサリー程度に変貌しています。メカ感もプラスチック製なので、スポイルされています。
 3Dプリンターは私にとっては、少年時代に実現できなかったもの、手に取ることができなかったものを 今 手にすることができる魔法の箱なので、ここはやはり、Oゲージ、Gゲージぐらいで、一度 3D出力してみたいと思っています。


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