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ダグラスA-4スカイホーク>2025年12月号
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アルゼンチン空軍のA-4AR ファイティングホークス
(イタレリ 1/72 A-4M)
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| by 平針みなみ HIRABARI Minami |

アルゼンチンのA-4スカイホーク
アルゼンチンは、アメリカ国外で最初にA-4スカイホークを導入した国です。1965年にアルゼンチン空軍用に中古のA-4B/A-4Cを合計75機購入しました。これらの機体はダグラスの工場で改修を受け、とくにA-4Bは大規模な改修を受けたためアメリカ側ではA-4Pの形式名を与えました。A-4Cも改修されましたが、新しい形式名を用意するほどのものではなかったようです。
アルゼンチン海軍は、1971年に16機のA-4Bを発注し、やはり大規模な改修を受けたため、アメリカ側ではA-4Qの形式名を与えました。
1982年3月にマルビナス/フォークランド戦争が勃発し、1983年、アメリカはアルゼンチンに対する航空機の禁輸措置を行ったため、アルゼンチンはA-4の予備部品や後継機の入手が困難となりました。
その後、1994年にアメリカはアルゼンチンに対する航空機の禁輸措置を解除し、米海兵隊から退役したA-4M 32機とOA-4M 4機を近代化改修の上で引き渡す契約を結びました。アルゼンチン空軍ではこのA-4MをA-4AR、OA-4MはOA-4ARという名称となり、またスカイホークではなくファイティングホークと呼ばれています。
今回は在庫が手元にいくつもあるイタレリのA-4Mを使って、アルゼンチン空軍のA-4ARを作ってみました。
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イタレリのA-4MをアルゼンチンのA-4ARとして作る
イタレリ 1/72 A-4Mと違う部分を確認すると、各部のアンテナ類がかなり変更されています。特徴的な機首先端のアンテナ類は付いていないので、モールドしてあるものは削り取り、パーツを接着するようになっているものは取り付けません。
新たに各部に装備されているアンテナ類はプラ板等から自作しました。ハンプバックの背や前脚カバー、垂直尾翼の上部側面などにあるものです。
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右の主脚カバーに着陸灯が付いているのですが、キットでは無視されているので透明ランナーを適当にカット・加工して取り付けています。
垂直尾翼前縁にピトー管がモールドされていますが、作業の邪魔になるので切り落とし、あとで真鍮線・真鍮パイプで作り直しました。
吊るし物については、胴体中央と左右の主翼に2つずつ、合計5つのパイロンが取り付けられるように穴があけられています。
ドロップタンクは両翼下にフィン付きのものを下げている写真が多かったのですが、今回はキットに入っているフィンなしドロップタンクを取り付けることにしました。このドロップタンクの後端は、キットのものとは異なり、スパッと断ち切られたような形状をしているので、パーツの後端部分を切断し、開いた穴にプラ棒を詰めてパテで整えました。
外側のパイロンにサイドワインダーを搭載してみました。パイロンはキットに入っているものを使い、サイドワインダーはハセガワ 1/72 エアクラフト ウェポンⅢに入っているAIM-9Lを使いました。ランチャーはこのセットに入っている空軍のF-4用のものを2つに分割して使いました。パイロンとランチャーをつなぐアダプターは、ハセガワ 1/72 ファントムⅡのキットのサイドワインダーランチャーを短縮・加工して作りましたが、かなり簡略化しています。
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A-4Mはエアインテークが拡大されていますが、イタレリのA-4MのキットはエアインテークのパーツがA-4E/Fと同様のもので大きくなっていませんがそのままにしています。
垂直尾翼が高く見えますが、高さの問題というより垂直尾翼の形状の問題のように感じますが、ここではトップのレドームを切り離し、垂直尾翼先端を1ミリほどカットしたうえでレドームを貼りつけました。その際、レドームも1ミリほど長さを短縮しています。幅も太いようですがそのままにしています。
A-4ARの塗装とマーク
今回作ったA4-ARは、FCMデカール72-14に収録されているシリアルナンバーC-908としました。塗装とマークについては、このデカールの塗装図を参考に、写真と見比べて決めました。
機体全面がミディアムグレー(cinza medio FS36231)とライトグレー1(cinza claro 1 FS36375)の2色による迷彩となっています。
このFSナンバーはMr.カラーにあり、ミディアムグレー FS36231はC317グレー(米海軍機標準塗装色)、ライトグレー1 FS36375はC308グレー(米制空迷彩色)となっています。
フィン付きのドロップタンクは機体と同色の2色迷彩のようですが、フィン無しのものはグレー一色に見えたのでそうしました。
そのほか細部は次のような色の指定になっています。
エアインテークリップはダークグレー(cinza escuro FS36173)
脚柱、脚カバー内側、タイヤハブはホワイト(branco FS27875)
ハンプバック上のブレードアンテナはブラック(preto FS27038)
なお、FCMデカールの迷彩パターンと実機C-908の写真とを比べてみると、はっきり違っているところがありました。実機写真では写っていない部分があり、推定して塗っているところもあります。また、下面の迷彩パターンがわかる写真が見つからなかったのでFCMの塗装図をもとに塗っています。
前脚カバーのあたりは欺瞞キャノピーが塗られていて、FCMのデカールにも入っていますが、ここには大小のアンテナがあるので手塗りしました。また、前脚カバーの内側にはシリアルナンバーの末尾2桁の「08」が記入されていますが、FCMのデカールにはこれが用意されていません。そこでFCMデカール72-11にある数字デカールを使いました。少しオーバースケールであり、「0」も入っていないのですが、「8」を加工して「0」としました。
アレスティングフックはグレー一色で、米海軍機のように白黒まだらにはなっていないので助かります。
なお、国籍マークのラウンデルは記入されていません。垂直尾翼の上の方に小さくロービジ版?のアルゼンチン国旗が描かれています。
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イタレリのA-4シリーズは、エッシーのものより数年後に出たものですが、エッシーのシャープなモールドに対して、パネルラインが凸だったり、パーツがもっさりしたりしている印象ですが、外形はよくA-4を再現していると思います。
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