「実機解説」
詳しい実機解説は別ページに記載されています小柳氏の解説と実機写真コーナーにお任せしますが、手短にお話しますと
1946年イギリス海軍の要請を受けてデハビラント社(後のホーカーシドレー社)は前作のバンパイアーを基礎にした双発エンジンを搭載し40°の後退角を持つレーダー装備の戦闘機(DH110)を開発した。同時期に空軍も高性能の夜間迎撃の構想を持ちデハビラント社に開発を依頼するがこちらは世界初のデルタ翼搭載のグロスタージャベリンの採用によりキャンセルされた。
空軍の受注は逃しをしたものの海軍の戦闘機として正式に採用されるがWW2戦後の財政難から今度は1949年には海軍からも契約をキャンセルされてしまった2機作られた試作機はキャンセルされた後もテストは続けられていた
財政難の中海軍は低価格で直ぐ就役可能なシーバンパイアの発達型「シーベノム」を採用するが性能に満足しておらず |
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1951年ベノムの後継としてDH110を改設計した「DH110Mk-20X」を発注した。翌52年ファーンボローでデモ機が観客席に墜落する事故を起こした為その対策に追われ正式に生産を決定したのは1954年暮れのことで1957年生産一号機が初飛行した。
初飛行を終えたのちDH110Mk-20Xは「シービクセンFAW」と命名され1960年から空母へ配備されるが、後継機とされたF-4ファントムFG1が配備され始めた1968年から退役が進められ1972年に最後の運用飛行隊であった892SQが空母イーグルの展開を終えその任務を全うした。
シービクセンは61年にクエート危機や64年のインドネシアやアデン紛争・65年のローデシア紛争及び67年の南イエメン危機などの作戦に参加したが一度も戦闘参加の経験がない稀有な戦闘機でもあった。
シービクセンの名は海の雌キツネと言われるが転じて「口やかましい女」の意味も持ち合わせている。
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